オムニチャネルって素晴らしい取り組みだと思ってる。

こんにちは増田です。

これからはECの時代が来るって言い出してから、もう何年くらい経ったでしょうか。

すでに時代が来たのどうかはともかく、いまのところはまだECは実店舗に取って代わるものでなく、役割の棲み分けをしながらも共存していて「どこで買うか」の選択肢の1つという感じですね。

それが今後どの様に変わっていくのかどうかはわかりませんが、こんな話をしているとふと思い出します。

「そういえばオムニチャネルってもう誰も言ってなくね?」

ほんの数年前までは、ファッション系のメディアや業界での話題の中心と言えば、オムニチャネルでした。

最近よく聞くのは「DtoC」とか「エシカル」「○○コマース」といった言葉で、オムニチャネルというのは既に忘れ去られている様な気がします。

そんなオムニチャネルがスケールしていく上には、まだまだ大事と思っているので改めて考えてみたいなと思います。

オムニチャネルってなんでしょう

元々実店舗をやっていた店舗がECサービスを始めるのは増え続けていますが、2015年ごろからECサービス専門だったのが、実店舗を出店する事例も増えてきています。

大きなところでいうと「夢展望」や「DHOLIC」といったアパレル系ECがターミナル駅のファッションビルを中心に実店舗の出店をしていますが、ECサイトから実店舗を構えるのは、サイト上でしか見れ無かったものがリアルに手に取れる様にもしたいというのが理由ではないでしょうか。

ほかにもECは販売や在庫管理の効率化、実店舗はブランディングや直接的なサポート、という風に考えている会社も多いと思います。

そういう風に話すと、オムニチャネルって実店舗とネットを持つ事と思われてしまいそうですが

オムニチャネルとは店舗やネット、イベント、モバイルなどのチャネル(媒体・経路)を問わず、あらゆる場所で顧客と接点をもとうとする考え方・戦略のことです

あらゆるチャネルで接点をもつという事は、ネットを利用したデータの共有だけでなくて、物流などのインフラも含めて構築していかなければいけなくて、その作業はとても大変な事です。

だからこそ、海外ではオムニチャネルを形成し、その利点を活かすためにブランドのコングロマリット化が進んで行ってるのだと思います。

じゃぁ小さなブランドは大きなところに入らなきゃならないの?って考えてしましますが、インフラを構築していく事は難しくても部分的に取り入れていく事はできると思います。

オムニチャネルの目的

オムニチャネルって何が大事なんでしょう。

よく耳にする言葉に「今の時代は情報が溢れている」というものがあります。

ただ、いくら情報が溢れていると言っても、予備知識も何もない状態では情報を知り得ることはできません。

突然何らかの検索ワードやら商品名・ブランド名を思いつくなんて事はありえないですよね。

だからこそ、これだけ店舗やECサイトがあるのに、世界中で「欲しい商品は中々みつからない」と、感じている消費者は少なくありません。

それは商品の品数が多過ぎて、探しきれないこともあるだろうし、欲しいと感じる商品そのものがないこともあるでしょう。

ブランドを作って、オンラインショップや実店舗を初めたはいいけど、「どういう情報から自分のブランドにたどり着いて欲しいのか」という部分が忘れられている事ってすごくよくあります。

それが探してるのに見つからないっていうミスマッチが起きている事の理由の一つじゃないかと思います。

色んなブランドがあって、それぞれに考え方もあるでしょうが、見つけてもらえなければ買ってもらえません。

またそのためには求める商品の詳細を知る事も重要です。

素材(生地厚から組織、織り、編み地まで)

色(CMYK/青赤黄黒を10%刻みで掛け合わせた色調)

柄、サイズ(手持ちのジャケット、シャツ、パンツ、スカートの着丈、身幅、渡り、裾など)

そのために、実店舗であろうが、WEBであろうが出来るだけ多くのデータを集積していくためにオムニチャネルという戦略を用いて、顧客接点を増やしていくのです。

データを大事にしよう

先述した様にオムニチャネルを構築する事の目的はデータを取得するということです。

実店舗に足を運ぶ顧客が減ると、ニーズが汲み取りにくくなり、売上に対しても大きな影響を与えます。

今後、実店舗は仮に現状を保つことはできたとしても、ECの勢いを跳ね返すことはまずないと思いますし、実店舗も器(ハード)を作り、商品やサービス(ソフト)を揃えるだけでは、消費者を惹き付けるのに限界もあるかと思います。

お店に足を運ぶ人がいる事自体をチャンスと捉えて、顧客動向を「データ化」しなければ、お店を運用してる事自体がリスクになってしまうかもしれません。

じゃぁECだと思っても、ECサイトに関しても売上を立てるには、公式サイトからSNS、メルマガにいたるまで、写真や文章などのクリエイティブに徹底的にこだわり、Webだけで完結する世界観を作る努力が必要で簡単な物でもありません。

そうして苦労して双方で手に入れたデータだからこそ、自分たちの戦略を分析したうえで、情報発信の方法を変えるなどを構築していくべきです。

必要なものを必要な人に届けるための施策がオムニチャネルという戦略であって、せっかくオムニチャネルでお客との接点を増やしても、ポイント施策で囲い込んでるだけでは一時的な効果しか得れません。

スタートを構築してゴールを目指そう。

例としてですが、オムニチャネルという考え方には販売経路を増やすだけでなく、取り扱い品目を増やすという考えもあります。

ファッションという切り口から、ライフスタイル全般にブランディングを波及させて、顧客とのタッチポイントを増やしたりするやり方は、「SHIPS Days」や「B:MING LIFE STORE by BEAMS」などがおこなっています。

身近なアイテムから、波及させていく事もひとつの戦略ですが、総合的なアパレルだからこそ出来る事であって、中途半端にしか出来ないなら効果は薄いのでやめた方がいい気がします。

それなら少しでもIT技術に投資して、自分達のデータを分析して、強化した方がいいと思います。

これからもショップのデジタル化・ECサイトの最適化は、日々バージョンアップが求められ続けます。

デジタルがもつ、インタラクティブ(双方向性)を生かすことは、店舗から顧客へのアプローチだけでなく、顧客から積極的に店舗にコンタクトしてもらえる仕組みづくりにも重要だとも思います。

顧客が欲しい商品が見つからなければ、そのデータを蓄積し、分析して次回の品揃えや商品開発の参考にするといった様な事もそのひとつです。

またオムニチャネルは、「データを収集する」「顧客へのタッチポイントを増やす」が基本であり、ゴールではありません。

大規模なインフラを作れなくても、オムニチャネルという考え方は参考にできるのではないでしょうか。

そんなオムニチャネルの事をもう一度思い出してみてはいかがでしょうか。

しゅんたろう
About しゅんたろう 18 Articles
1986年生まれ。 マロニエファッションデザイン卒業後、OEM企業での企画営業を経てMARKSTYLER社に入社、営業/MDを経験後、新規ブランド開発部門にて部門長としてブランド開発を行う。 退職後、CLANE DESIGNの立ち上げに参画し、ブランドマネージャーとして従事 2017年より独立し、1Q86.LLCを設立。 アパレル企業を中心にマーケティング/営業代行、ブランドディレクションを受託。 2018年にはアパレル生産SaaSの[AYATORI]を運営するDeepValleyの創業にも参画し取締役に就任。

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