アパレルを賑わしているD2Cというビジネスモデル。

こんにちはDeepValleyです。

ファッションテックを推進している弊社として、一度触れておきたい話題として今日はD2Cビジネスについて紹介したいと思います。

近年スタートアップの市場では急成長している分野なのですが、メルカリなどで主流のC2Cや、エアクローゼットのようなシェアリングエコノミーの次なる市場として今アパレル業界で話題を賑わしています。

D2Cとは何なのか?

さてD2Cとはなんなのでしょうか?『Direct to Consumer』の略語であり、B2Bの『Business to Business』、C2Cの『Consumer to Consumer』と同様の文脈で語られる、ビジネス用語です。

平たく言うと、自社で企画、製造した商品を自社の販売チャネル(多くはECサイト)で販売するモデルでです。

従来の在り方であれば、自社で企画、製造した製品でも、百貨店やセレクトショップなどの小売に並べるケースがほとんどでした。

ファーストリテイリングやワールド、オンワードのように大きな会社であれば、直営店販売も行っていますが、ほとんどのブランドはセレクトショップや百貨店などを介して販売しています。

万代やfandi寺内のような、中卸業者が関わるケースも従来の商習慣からすればあります。

しかし、最近ではブランドが自社製品を企画・製造し、ECなどで直接販売するケースが目立っていて、それがD2Cという考え方です

D2Cはスピード感が重要

D2CはDirect to Consumerの名の通り、消費者に製造元が直接商品を届ける仕組みです。

つまり、間に他社が入らないため1つのスパン(企画→製造→販売)が自社のみでできてピード感が早く業務効率がいい仕組みです。

例えば、あなたが企業に勤めていて今から考えた商品をお店に並べようとしたら、短くても半年間はかかるでしょう。

OEMや工場とのやりとり、卸業者や小売店を招いた展示会などなど….。

これがD2Cなら1ヶ月でできることすらあるわけです。

こうしたスピードの速い流通の仕組みでBonobos(アパレル)、Warby Parker(メガネ)、Dollar Shave Club(髭剃り)といった具合にアパレルおよび美容関係のブランドがシリコンバレーでは急成長しています。

他では、下着メーカー、香水といったジャンルも多いです。

特にアパレル周辺の分野というのは原価率(この場合では原材料費など含む製造そのものにかかる原価)が低くて、比較的取り組みやすい分野です。

なので、今後もどんどん増えてくることが予想できます。

SNSと流行の変化

ブランドにとって大事になるのは、流通チャネル、その中でもどうやって消費者に手をとってもらえるかという部分です。

なので小売店に対してメーカーは常に営業を行い、少しでも売れる棚に置いてもらう努力を惜しまないです。

いくら商品がいいといっても、どこに置いてもらえるかどれだけ消費者との接点を増やすかという部分に売れ行きは左右されます。

しかし今はSNSがあります。

SNS上でファンを増やすことによって直接的に購入者を確保することができます。

・小売店に頼らなくても商品を販売することができる。

・SNSによるプロモーションができる。

この2つが出来るのであれば、製造元はD2Cのブランドを始めるのもいいのではないかと思います。

SNSの普及があり、消費者の流行は驚くべきスピードで変わっています。

その流行についていくためには、従来のメーカーのスパンでの開発では追いつかない部分も多々あります。

そんな時代に対応する一つのモデルがD2Cというビジネスモデルです。

仮に、企画・製造という行為にかかる時間が同じだったとしても、小売を通して販売をするのと、自社の販売チャネルで販売を行うのでは消費者の目に届くまでの時間も全然違います。

最後に

今まではITと言えばシリコンバレーでひたすらパソコンと向き合ってコードを書き続けるオタクなイメージや、ヒルズ族のような、新サービスのようなイメージだったかもしれませんが、D2Cのアパレルは昔からあるモノ作りを行なっています。

こうした分野にITが進出してくることでまた業界の在り方も変わってくるかもしれないですよね。

今までのように企画をして、展示会をして、小売に卸してゆっくり製品を作っていては、消費者のニーズを掴み切ることは難しいかもしれません。

D2Cというモデルに限らず、少しTECHの世界に目を向けることで、今の状況を打破するきっかけも見つかるんではないかと思います。

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