こんにちは、こんばんはしゅんたろうです
最近のアパレル業界は新型コロナウイルスの影響により、アパレル商品の中国生産納期問題でバタバタですね
そんな僕も例にもれずしっかりとバタついております
そんな大ニュースの影でひっそりと取り上げられてニュースが
婦人服のレリアンが総額23億円の下請法違反 公取委が勧告
https://www.wwdjapan.com/articles/1033851
大ニュースの影にひっそりと膿をだしたのかなとも下衆な勘ぐりをしてしまってましたが
23億円下請法違反のレリアンが会見 「下請けいじめ」の否定と取引実態を説明
https://www.wwdjapan.com/articles/1035701
“下請けいじめ”ない」 23億円分のレリアン下請法違反勧告に納入業者10社が異例の声明
https://www.wwdjapan.com/articles/1034988
っと、なんだか茶番みたくなってますね。
はっきり言って、どっちだっていい
どこの業界にも業界ならではの商慣習ってあると思うのですが、もちろんアパレル業界にだっていくつかあります。
そんな商慣習を見ていると、なんでこんなめちゃくちゃな商慣習がまかり通ってるの?って思う事だってしばしばあります。
冒頭のニュースが結果的に下請けいじめだろうが、そうではなかろうが、それは正直どっちでもいいです。
でも大なり、小なり、下請けいじめがあることなんて、業界に務める人からすれば周知の事実ですし、下請けいじめはあるって前提で対策、場合によっては調査、勧告が必要だと思うので、今回の公正取引委の判断は正しいかったのではないでしょうか。
個人的に他にも気になる商慣習
僕が出会ってから尊敬してやまない、ファッションを語りつくし、教鞭もとり、なおかつ美肌イケメンな若き天才深地さんも先述のニュースを受けて記事をかかれていました。
ここが変だよ、アパレルの商習慣(小売編)
https://style-it.jp/2020/02/19/3486/
その記事を引用するかたちで、今朝も
こんな感じにTwitterで呟いてたのですけど、他にもパッと思いつくだけでも気になる事はちょこちょこあるので、僕もちょっと書いてみたいなっておもいます。
まず契約書がないけど
何よりもまず真っ先にありえないのはこれ。
アパレル業界で契約書が締結される取引は売買契約で約3割、委託契約で5割程度と言われています。
売買契約の契約書が3割程度しかないとなると、返品・値引きなど諸々の対応に関して、口約束や、エビデンスがあるとしてもメール程度と、この契約書が無いと言う事自体が商慣習になってしまってます。
僕も必ずしも契約書は大事だ!って考えって訳でもありませんが、普通に考えるとめちゃくちゃ危ういし、契約書が無ければ、担当者の匙加減、取引先とのパワーバランスに左右されてしまう事も多々あるので、言うまでもなく是正した方がいいと思います。
①小売で気になるのは2つ
先でご紹介した深地さんの記事の文末にもあったのですが、「見計らい」と呼ばれる営業方法。
「委託販売」のやり方の一つで、小売店に予め買取りをしてもらう為には、限りがあるので、ブランド側から小売店に在庫を送り、決済日までに売れたものは代金を支払い、売れ残ったものはブランドに返品するという方法。
これに関しては、ブランドも悪いですが、とにかく商品を売ってもらいたくて、「残ったら返品していただければ!」と売上を立てる為、一方的に小売りに送り続けるやり方が当たり前になってたりします。
ひどい奴は売上を上げるために「残ったら返品していただければ。」と言って、大量に商品を送りました。このような関係は、メーカーと小売は存在しますが、そこにお客様は存在しません。
仮に小売店で売れると、双方得している様ですが、そんな扱いになる商品はだいたい売れなく、在庫となってしまっているものなので、ただ見せかけの売上を確保するための方法としてだけ使われていることが多い印象です。
事業を管理する立場で、担当営業がこれを行ってたらブチ切れます。
「延べ勘定(払い)」という支払い方法も正直どうかと思います。
ブランドが卸値で50万円の商品を小売店に販売します。
一般的な取引の場合だと
・商品代金の入金後に納品
・納品月の翌月ないし、60日以内の指定日に入金
の2パターンが一般的です。
この延べ勘定(払い)の場合は契約によっても違いますが、60%の延べ勘定の場合だと、60%の支払い、残りは翌月繰越しという支払い方をします。
例えば1月に50万円、2月に50万円の納品があるとすれば
2月末に30万円、3月末に50万円(納品分の60%+ 前月繰越金額)、4月末に20万円(前月分の繰越金額)の入金といった風に、取引自体が終わるまで、もしくは指定した期日まで一部支払いが続きます。
元々は小売側の仕入れ負担を軽減したり、会計上の在庫適正の為に行われて多様なのですが、意外とまだ強制してくる企業さんもいます。
②生産は山ほどあるので割愛
製品作成時のメーカーとの取り決めなんて、もはやありすぎて書ききれません。
ちょうどサンプル縫製についてこんなtweetをしてたので「サンプル代の製品付け」についてちょっとだけ触れます。
ブランド側からOEM/ODMメーカーなどに製品依頼があると、まずサンプルを作成します。
この時点で既にメーカーからすると、サンプル作成の為にの生地代・付属代・パターン代・縫製工賃といったコストが発生しています。
さらに上がったサンプルを元に修正を行い、またサンプルを上げます。
そして先述の費用がまた発生します。
そうして完成したサンプルが展示会に並び、製品のオーダーが入るまでにだいたい2,3ヶ月。
実際にその商品を作成して納品するまで、更に短くても2,3ヶ月とあったりします。
サンプル代を商品代に含むということは、ブランド側からの支払いサイトもあるので、5〜6ヶ月ほど支払いが行われないという状態がおこったりします。
OEM側は既にサンプル作成や製品作成の為の支払いを行っています。
換金までに時間かかりすぎですよね。
挙句の果てに、製品化したからサンプル代は払わなくてもいいよね?なんて訳のわからない事を言ってくる場合もあったりします。
ちゃんとサンプル代はサンプル代として、先に請求出来るべきだし、普通に考えて支払うべきです。
むすびに
ちょっとだけですけど、アパレル業界で気になる商慣習を紹介しました。
他にももっといっぱいありますが、パッとは思いつかないので、思い出したらまた今度書きますね。
業界の性質的になのかもしれないけれど、どうも小売側に一方的に都合のいい慣習が多い様な気がします。
商慣習があることがダメとも思いませんが、昔からあるってだけで、わざわざそれを続ける必要なんてないでしょう。
長らく”常識”とされている様な時代遅れな風習などを疑い、囚われることなく、自分達なりに、今の時代に最適化することが大事と思います。
不利な条件を飲んでまで得た仕事が、Win-Winで継続的な取り組みになるとも思わないですしね。
ではバイバイ!!
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