トレンドカラー・素材や今年はジャケットが流行る!など、「一体誰が決めてるんだろう?」って疑問に思ったことはありませんか?
今日はそんな疑問に関して、書いて行きたいと思います。
1.流行色は2年前に決まります!
まず最初に決まるのが流行色です。
流行色を決めているのは、インターカラー(国際流行色委員会:INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR)という組織です。
日本も含まれる加盟15カ国を代表する色彩情報団体で構成されていて、協議でファッション流行色を選定しています。
加盟国各国の色彩情報団体があらかじめ選んだ色をプレゼンしあいながら、実際のシーズンの約2年前の5月に春夏カラー、11月に秋冬カラーが決定します。
この段階で、流行色の基本的な方向付け(国際流行色)が決まりました。
ここから各国の色彩情報団体が、国内の市場にあわせてトレンドカラーを発信していきます。
日本においては、JAFCA(一般社団法人 日本流行色協会)がその役割を担います。
実際には、①レディスウェア ②メンズウェア ③プロダクツ&インテリア ④メイクアップ というカテゴリに分けられてJAFCA会員に対して情報が提供されます。
2.デザインや素材など総合的なトレンドが発信される!
実際には、①レディスウェア ②メンズウェア ③プロダクツ&インテリア ④メイクアップ というカテゴリに分けられてJAFCA会員に対して情報が提供されます。2:デザインや素材など総合的なトレンドが発信される!
流行色が決まった後は、総合的なトレンドが発信されます。
発信元は主にパリを中心としたスタイリングオフィスと呼ばれるファッショントレンド情報会社が中心になります。
各社が、ジャンル別のトレンドブックを販売したり、トレンド予測セミナーを開催したりという動きが出てきます。
トレンドブックは、ファッション業界プロ用のファッション誌といったところでしょうか。
トレンドブック、中身も外身もかなりオシャレなので一般人でもコレクターがいますがめちゃくちゃ高いです。
3.素材の方向性の提案・決定
続いての流れは、素材です。
ここで言う素材とは、布地(テキスタイル)と糸です。
“ヤーン展”とか“テキスタイル展”とか聞いたことがあるという方がいらっしゃると思いますが、ずばり“糸の展示会”と“布の展示会”です。
インターカラーで国際的流行色が決まってから半年後〜1年後くらいまでの期間にヤーン展、テキスタイル展が開催されます。
ヤーン展では、expofil(エキスポフィル)、pitti filati(ピッティ フィラティ)あたりが有名どころです。ピッティフィラティは、スナップで有名なピッティウォモの取材団体であるPITTI IMMAGINEが開催しています。
テキスタイル展では、
tissu premier(ティッシュプルミエール) @フランスのリール
idea como(イデアコモ) @イタリアのコモ
moda in(モーダイン) @イタリアのミラノ
prato expo(プラートエキスポ) @イタリアのフィレンツェ
premier evision(プルミエールヴィジオン) @フランスのパリ
あたりが現在、国際的に影響力をもつと言われているそうです。
4.デザイナーのコレクション開催
選りすぐりの素材を元にデザインされた服が実際に作られて発表される段階。
あまり流行の大きな流れからはずれた素材を使おうとするとコストが跳ね上がってしまうので、デザイナーも素材などの大きな流れに逆らうことはあまり許されないこともしばしば。
デザイナーやパタンナーが丹誠こめて作り上げた服が、パリコレやミラノコレクション、ロンドンコレクション、東京コレクション、ニューヨークコレクションなどでお披露目されます。
この段階までくると販売の半年前あたりになっています。インターカラーで流行色が決まってから1年半かかってます。
5.ファッション誌などファッションメディアからの情報発信
コレクションと時を同じくして、VOGUEやELLEなどのファッションメディアから新作情報がドンドン発信され、私達のところに届きます。
それと同時か少し後くらいのタイミングで、より身近なファッション誌でも情報が出てきます。
近年はファッションショーのネット配信もよく見かけます。
最後に
以上が流行ができるまでの流れなのですが、ハイブランドのスーツや仕立ての良い上質生地のスーツは間違い無くかっこいいんですが、「ただ着れば無条件にカッコいい。」という時代も終わりました。
むしろ自分に似合う着こなしのセンス方が大切にされる時代でしょう。
今はネットの情報やSNSが普及し、個人や個人のセンスに注目が集まりやすい時代なので、このあたりの価値観の乖離がアパレル業界不況の原因かもしれません。
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