アパレルビジネス特有の3つの高難易度ポイント

アパレル業界にいるみなさんも、その他の業界の人も、良くも悪くも、簡単にブランドやショップを作れるようになった今日このごろ

ビジネスがどうとか、世界観がどうとか、ストーリーがなんたらとか、品質がなんちゃら、なんて言うつもりは毛頭ない

自分にやりたいことがあって、できるならやればいいと思うし、単純に自分の夢を叶えたい、誰かのため、どうしてもやりたいならやればいいと思う、人に人生を応援したいが変えたいとは思わないし、自分のことを幸せにできるのは自分だけだから自分が本能で良いと思ったことをやってみればいい

事業すれば一定の「責任」がでてくるし、学ぶべきことは走りながらでも学べる、逆説のようになるが「起業」を学ぶには「起業」が一番適してる、思想やそのブランドが好きなら応援はするし支援する、必ず訪れる「失敗」をいかに小さく、そして次なる「対策」を考え続けることもできるし、手伝うことも良くある

そんな中、アパレル特有の高難易度ポイントが3つあるからそれを解説したい

①生産の問題

必ずつまづくのが生産問題。

弊社も解決に取り組んでいるものの、やっぱり難易度は高い
AYATORI:https://www.deepvalley.co.jp/ayatori
AYATORI connect:https://www.deepvalley.co.jp/connect

量産などの手配なんかももちろん大変だし、それがいくつもあったら、そりゃ人為的ミスが起こることもあるし、それが納期遅れになって顧客や取引先に迷惑をかけることもある

しかし、何よりつまづきやすいと思ってるのは
「思ったものを作れない」に尽きると思う
生地をこだわりたいのはわかる、柄をオリジナルにしたいのもわかる、そもそも自分の世界観を打ち出したいとかやってると原価は高くなる

裾をひらっとさせたいのも、歩いた時になびくデザインにしたいのもわかる。しかし伝言ゲームのようなサプライチェーンの中で、それが正しいイメージのアイテムになって一発目で上がってきたのを見たことがない、修正しようにも、どこをどう直せば、どう見えるのか?が具体的に言える人は多くはないし、サンプル修正したらした分だけコストに乗ってくる

コストもデザインも納期もを思い通りにあげるのは「当たり前ではなく」「有難い」ことなんだと言うことを理解してない場合は多い

②お金の問題

忘れてならないのはお金の問題だ
借りる、とか、出資を受けるとかの話しは、頭の良い人のブログ読んで会計士や税理士に相談してください

ここで言いたいのは「キャッシュフロー」の話で
大原則として3,000円で仕入れて、10,000円で売れば7,000円儲かる
そこに変動費と固定費を合わせて7,000未満なら損はしない

ではその商品が100点あった場合には「売れる時期」を掛け合わせなければならなくて当月売れるものと来月売れるもの、再来月売れるものがでてくる

100点仕入れて300,000円の支払いは基本的に「納品月の翌月末」に支払う場合が多い、つまり代金の支払いは先に発生するからその「利益」を確保しなければいけない、例えば50点売ったら500,000円の売上になるが(販売手数料10%+物流費5%+人件費225,000円)がかかれば残金は200,000円となるから

その翌月にもう50点売って完売させて2ヶ月で400,000円の利益だとしても、300,000円の支払いは前月にしなければいけないのだ

そもそもこれが多くの型数になり、セールのOFF率の計算も入れて、なんて、めちゃくちゃ細かい計算だから、結構ずっとエクセルしてた

③トレンドの問題

最後に「トレンド」という名の見えにくいバケモノがいる

同じ方向を向けたら業績は伸びるが、大きく違うと業績は大きく落ちるが、読めていても会社や取引先がそれを許してくれないと地獄

そしてタチが悪いのは「知らず知らずのうちに入ってる」ってところ

トレンド気にしてない=本当に気にしてない or 気づいてない

後者の人がめちゃくちゃ多く、自分は自分のやりたいことをやってる!つもりであっても、それは「トレンド」の波の中にいることがある、ここを読み間違えると痛い目を見ることになる

そして何よりそれは「本当にやりたいこと」を殺すこともあるし、誰かが作った「文化」を消し去る可能性すらあるし「本来したくないこと」が正義になることもある

それが「良くも悪くも」間違った結果になりトレンドの気まぐれにより「生きるか死ぬか」に関わってくる

さいごに

上記以外にも問題はたくさんあると思う

しかし、自分が関わったブランドは上記の3つの理由のどれかでなくなったと言っても過言ではない

ORではなくANDで、全てを解決しなければいけない、せっかく良いブランドを潰しやがってと「復讐」に近い気持ちがある

少し時間がかかるかもしれないがテクノロジーが進歩していって、単純に夢を叶えたい、誰かのため、どうしてもやりたいこと、自分が本能で良いと思ったことの成功を支援できるようにしたい

そして良く踊る消費者も、本能で良いに共感し、好きなものを本能で選んで、身に纏える未来になったらファッションはもっと楽しいと思う

深谷玲人
About 深谷玲人 34 Articles
株式会社DeepValley(ディープバレー) 代表取締役社長 深谷 玲人(Fukaya Reito)。 アパレル業界に10年経験があり、販売からMD、ブランド長まで経験したのち、ITベンチャー企業に転職し2年半、カスタマーサクセスとしてインサイドセールスのコンサルティングを実施、双方の経験を合わせ、アパレル業界に特化したIT企業として2018年5月に独立。アパレル生産特化システムの開発と、TokyoFashionTechnologyLabで講師を務める。

Twitter

facebook

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*