アパレル業界にも春は必ずくる

2020年はアパレルにとっても、最悪の一年と言える年だろう

業績は底無しに悪化し、何を見たって悲観的なニュースばかりで気分が滅入る。私はSNSがTwitterが主で取り組んでいたものの、3月上旬から暗いニュースとデマなのかフェイクニュースなのか良くわからない情報が多すぎて、テレビを見た方がまだマシだと思っている。

土日は商業施設は空いてないし「この横断歩道を往復する仕事でも流行ってんのか」と思うくらい人で溢れかえっている渋谷のスクランブル交差点もガラガラで、こんなにも日常が容易に変わってしまうのかと、体験したことのないこの事態に正直ビビってる。

正直、アフターコロナやウイルスについての情報や予想とか悲観的なことは書きたくないと思っていたが、あえて書きたいことがある、それは今回のこの騒動で多少なりとも影響を受けている「このアパレル業界を良くしたい」と思いファッションテック領域で起業した、私の個人の見解であり、考え方であり、今後の方針である。

これを見て、どう思って欲しいかって言うとアパレル業界の人たちに「勇気」を持って欲しい。はじめに言うと、私はこの会社のビジョンを1mmだって諦めてないし、思考も止めてないし、我々が成功することは信じてやまない状況だけは今も変わっていない

思考停止してないか?

いつまでもこの状況が続くとは思っていない、アパレル業界、人間、この国は、必ず克服できるだろう、しかし甘く見てはいけない

私の予算表を下方修正した期間は「18ヶ月間」
・2020年度上半期(2020/04-2020/09)ゼロ
・2020年度下半期(2020/04-2020/09)ほぼゼロ
・2021年度上半期 緩やかに回復

2021年下半期の予算が、2020年上半期の元予算と同じくらいに設定、事業として一年半はこのような状態が続くかもしれない。という予算設定だ、もともとMDやる時なんかも一緒で予算設定は「ネガティブに設計して、ポジティブに修正していく」のがポリシーなものの、最適な数値を意識するのが当然なのだが、ここまでネガティブに考えたのは初めてだ

もちろん普通に進めば、そのまま死ぬから、我々もこれから足掻くし、そんな戦略をいくつも考えているし、なんとしても生き抜くプラスアルファを脳みそ絞って考える。

ここで伝えたいのは「このくらい下がる予測をしてる人もいる」ということ、みんな「夏までに回復すると思ってるけど、実際回復しない」みたいな事態が怖いんじゃないか?ということ「消費者は本当に安心するまで、購入は慎重になるだろう」ということ

問題を先延ばししていたり、最悪のケースを考えていないんじゃないかな?不可抗力とはいえ、結構本気でヤバイって考えて見た方が良いんじゃないかな?もちろんそうなったらそれで考えるって人もいるかもだけど

私はその衝撃にメンタルが砕ける自身があるので、自分でネガティブな読みをして、プラスになればラッキーだと考えている、売上ここまで下げて、経費削ったら、あと問題はお金だけだし、何より上がるだけだから心も身体も脳みそも楽になる

不要不急をぶっ飛ばせ

計画を書いて見て、それに合わせた資金調達や経費リストラさえできれば、生き抜くことはできるかもしれない。国の制度も潤ってきており、すぐに行動し、すぐに制度活用できた話しなんかも聞くもんだから、この国も捨てたもんじゃない

しかし、消費者が購入してくれなければ、小売業は売上が上がらず、小売業が売れてくれなくてはOEMや商社に仕事は回ってこない、そこに仕事が回らなければ、工場も生地屋も資材屋も動かない。

「不要不急」という今年のトレンドワードのようなパワーワードが消費者の購買心理を今より深く制御するだろう、一時期流行った断捨離のような時よりもはるかに手強いだろう

しかし、思い出して欲しいのは

そんなの前からだからってこと

ファッションはもともと「不要不急」だったよね?

自分達の事業の「使命」は何か?もう一度考えて見て欲しい
事業を通じて何をしたかったんだっけ?
そして顧客はだれだったんだっけ?
その顧客にどんな価値を感じて欲しいんだったっけ?

「不要不急」そんなことで顧客が購買意識どころか、ブランドへの愛情すらなくなってしまうのであればビジョンが弱いか、もともとブランディングができてなかったか?ではないだろうか

顧客へ提案したかった「価値」こそが、自粛終了後に頭に必ず浮かび、必ずどこかで思い出してもらい、必ずまた顧客になりえる、そしたら問題は「お金」だけだ(そこが一番と言って良いほど大変だけどきっと一番ではないはず)

根拠無いが、保証する、絶対大丈夫。

アパレルをV字回復させるのは、今を戦い抜いた人たちだ

さいごに

今はまだこの極寒の冬はまだ明けてないし明ける兆しも見えてない、しかしアパレル業界にも春は必ずくる。もしかしたら反動で、さらに良い形になるかもしれない。もしかしたら変化についていけなかった人が淘汰されてるかもしれないし、より売りにくくなってるかもしれない

でもやっぱり明けない夜は無いように、絶対にまたファッションが楽しい日々が帰ってくる

自信を持って、自分の信じた、自分を幸せにする方法は絶対に正しい。

その時には一般的な可処分所得無視してファッションを楽しもう、自粛明けて、なんでも良い服で外出するんじゃなくて、ファッションを楽しもう、トレンドを無視したって良い、自分のお気に入りのファッションをして外に出れるだけで、それだけでハッピーだから

深谷玲人
About 深谷玲人 33 Articles
株式会社DeepValley(ディープバレー) 代表取締役社長 深谷 玲人(Fukaya Reito)。 アパレル業界に10年経験があり、販売からMD、ブランド長まで経験したのち、ITベンチャー企業に転職し2年半、カスタマーサクセスとしてインサイドセールスのコンサルティングを実施、双方の経験を合わせ、アパレル業界に特化したIT企業として2018年5月に独立。アパレル生産特化システムの開発と、TokyoFashionTechnologyLabで講師を務める。

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