チームに必要な心理的安全性

こんにちは、DeepValleyです。

雨の日が続いてますね。梅雨明けはまだかな…。

暑いのは嫌ですが、そろそろ太陽の光を浴びたいものです。

さて、今回は「心理的安全性」について。最近耳にするこのワード、皆さんご存知でしょうか?

仕事は他者と取り組むものでもあり、共通の目標を持ったチームで活動することもありますよね。

店舗も一つのチームですし、工場も一つのチームと言えると思います。

チームで動くとなると発生する様々な問題。目標達成を目指していく中で、そういった問題がきちんと共有され、解決へと導くために重要なのが「心理的安全性」なのです。
 

心理的安全性とは?

『心理的安全性』

対人関係においてリスクある(無知、無能、邪魔、ネガティブと思われる可能性のある)行動をとっても誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じる余地のある状態のこと。

ハーバード大学で行動組織学を研究するエイミー・エドモンソン氏によって提唱された概念。

最近ではGoogleのリサーチチームによって

”心理的安全性の高いチームのメンバーは離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができ、収益性が高く、「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が 2 倍多い、という特徴がある”

というリサーチ結果が出たそうで、注目されている概念でもあります。

なぜ心理的安全性が重要なのかというと、チームの成功にはどんな人がチームにいるか?よりも、どのように協力し合うか?が影響するからだそうです。

そしてチームが効果的に作用するには5つの因子(心理的安全性・相互信頼・構造と明確さ・仕事の意味・インパクト)が影響するらしく、その中で心理的安全性はもっとも重要なものだとされています。

心理的安全性がないとどうなるの?

心理的安全性が確保されていないと引き起こされる不安が4つあります。

①IGNORANT: 無知だと思われる不安

「こんなことも知らないのか」と思われたくないからと質問しなくなり、業務内容や目的が曖昧なまま、不明点を残したままにしてしまう。

②INCOMPRETENT: 無能だと思われる不安

「こんなこともできないのか」と思われたくないからと消極的になってしまったり、失敗を隠したりしてしまう。

③INTRUSIVE: 邪魔だと思われる不安

チームの議論を遮ってしまうからと自発的な発言をしなくなり、新たなアイディアが表に出なくなる。

④NEGATIVE: ネガティブだと思われる不安

批判的な人物だと思われてしまい反対意見が言えなくなる。無思考なチームになってしまう。
 

心理的安全性が保たれていないと、上記の不安を払拭しようと人は自分を偽るようになります。

何か問題に気づいたり、新しいアイディアがあったとしても「どうせ言っても、やっても無駄だ」「対人関係に影響したくない」と思ってしまうため、チームが抱えている問題が上がらないままになり、生産性の低下や、結果的にリスキーな状態をもたらす可能性があるのです。
 

心理的安全性を確保するための4つの機会

ではどうすればいいのか?

不安を払拭する環境を作るための4つの機会が挙げられます。

①率直質問機会

質問しても大丈夫、質問すること自体が素晴らしいということを共有する場を作る。「こんなことも知らないのか」とは言わず、不明点を解消しないまま活動に取り組むことの方が良くないという認識を持たせる。

②失敗共有機会

失敗を恐れず、挑戦してもいいのだと思える環境を用意する。失敗が悪なのではなく、失敗を隠したり何も学ばないことが悪だと感じてもらう。「こんなこともできないのか」という反応を控える。

③発言促進機会

意見が生まれたこと自体を良しとする風土を醸成する。「言う必要あった?」とは言わず、「それも良い意見だね」等のポジティブな補助をする。

④反対意見機会

人と違う意見を持ってもいいのだと思える環境をつくる。「それは絶対違う」のような発言を控える。
 

また、エドモンソン氏は個人的にできる簡単な取り組みとして

・仕事を実行の機会ではなく学習の機会と捉える

・自分が間違うということを認める

・好奇心を形にし、積極的に質問する

の3つを挙げています。
 

一番の目的は成果を出すため

なんだか甘くない?そんな不安、自分でどうにかできないの?

なんて思う人もいるかもしれませんが、チームにいる人間は多様です。

そして、大前提はチームを効果的に動かし成果を出すため。

この概念を提唱したエドモンソン氏は、

” 単に心理的安全があるだけで目標設定や責任範囲が不明瞭ではただの緩いチームにであり、チームの目的や目標を実現することはできない “

と述べています。

お客様の期待に応える、それ以上の成果を出すためのチームとなること、それに必要なのが心理的安全性であり、決して人を甘えさせるものではないのです。

逆に、安全性が保たれているのだから積極的に発言、実行しましょうというプレッシャーがあるという見方もできそうです。

安全性を保って仲良く働きましょうというよりも、一番目を向けなければならないのは成果(お客様)であって、一緒に働く人たちではない。そういった共通認識を持つためのものなのだと私は思いました。まるで事に集中しなさい、と言われているよう。

ということで、ざっくりとまとめてみましたがいかがでしたか?

ぜひ皆さんの参考になれば何よりです。
 

そして最後に!

来週、7月25日(木)19時よりAYATORI×座波さんコラボ第二弾のセミナーが開催されます!

実務経験者向けの内容にはなりますが、ものづくりに興味ある方はぜひご参加ください。

お待ちしております〜!

詳細はこちら
 

それでは。
 

参考

・麻野耕司 (2019)『 THE TEAM 5つの法則』 幻冬舎

Google re:Work,「効果的なチームとは何か」を知る

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