コンペチから逃げるのは恥だが役に立つよね

こんにちは、こんばんはしゅんたろうです。

アパレル小売ではよくコンペチター分析ってのをしますが、市場の規模はある程度決まっているので、市場規模を拡大するか、他社からシェアを奪うしかないです。

シェアを多く抱えている大手やブランドと真っ向勝負で奪い取ってやるって意気込むのもかっこいいですけど、それって現実的にはなかなか難しいです。

だったら恥と思われようが逃げちゃって、真っ向勝負しないのも一つの手だと思うんです。

できるだけ競争を避けた結果、自分たちの独自性とか価値とかにも気付けたり、大手などが重い腰を上げて動き出しても遅く、市場を独占できる事もあります。

企業の性質を知って強みを探す

大手と呼ばれる様な企業の性質ですが、その多くが持続的なイノベーションを得意としてます。

持続的なイノベーションってのは、一定の母数になっている既存顧客に対して見放されないために、既存顧客が示す価値基準に沿って従来商品の改良を進めるって事です。

最近よく聞く、顧客とのインタラクティブってのもそういう考えですし、ユニクロのフリースが毎年改良されたり、カラーバリエーションを増やしたりしながら定番商品としてずっと提案され続けてるのをイメージしてもらえればいいかと。

この時、重きを置いてるのは「顕在化されているニーズ」に対してより効率的な商品を提供することで、ここに同じ様な商品で参入するなら、様々なリソースをどれだけ配分できるか?その中でどれだけシェアを奪えるか?

という戦いになるので、人材的にも財政的にも体力のある企業が圧倒的に優位になります。

この不利な戦いがよく起きてるのが【デニム市場】です。

本当に多くのブランドが参入してますが、【国産(岡山産)】【シルエットを追求】【履き心地を追求】といった顕在化されているニーズで勝負しようとします。

それは既に大手も着手しているので、容易に太刀打ちできる領域じゃないです。

大手の強みって、既存市場の既存顧客により良いものを提供する為に最適化されてる組織体制やオペレーションです。

既存顧客もより多くの機能があって、より性能が高く、より安く、より良い商品を要求します。

顧客が求める性能ニーズも、日常的に意識している訳でもないし、生理的、物理的、金銭的にと様々な理由からニーズが急速に高まることもないので、ここでスピードの戦いは出来ません。

じゃぁどういう戦略を立てるべきか?

その一つが隙間を狙おうって考えです。

先ほどのデニム市場を例にすると、【尾道デニムプロジェクト】なんかが秀逸なモデルじゃないでしょうか。

新品のデニムを漁師や農家など、様々な職業の住民がはき古して色落ちさせて、味が出た1点もののデニムは、全国からファンを引きつけています。

趣味嗜好の強い方に向けてのアプローチですが、飽和状態のデニム市場の隙間をついた取り組みです。

ストーリー的にも面白いですしね。

他にも、【ALEXIA STAM】というブランドがあります。

水着から火が着き人気となったブランドですが、元々水着の市場って大手メーカーが独占状態で、そこへファッションブランドのデザイン性の強い水着や、韓国系のプチプラ水着が健闘していた様な状況でした。

このブランドはそこに【ブラジリアンビキニ】という当時あまり聞きなれない種類の水着を提案します。

ブラジリアン・ビキニは、ブラジルが発祥のトップ、ボトムとも小さい布地で作られたビキニタイプの水着の事
マイクロ・ビキニの一つで、セクシーさを前面にだしたカットと、ビビットで鮮やかな色合いやプリント、ヒップラインを強調する傾向が強い。
カラフルな極彩色も多く、南米の雰囲気を持ち、露出度の高いTバックデザインの物が多く見受けられる。

と言うアイテムですが、プロデューサー自身が人気番組に出演したりした事も起因するでしょうが、この【ブラジリアンビキニ】が女性のフィットネスブームやトラベルブームなどと重なって、ブランド自体の人気に火が着きました。

そんな風に寡占されていると思われている市場でもうまく隙間をつけると小さなブランドにだって勝機はあります。

大手のジレンマをアドバンテージに

大半のビジネス競争ってリソースがものを言います。

けど、リソースが多い事が絶対ではないし、どうしてもリソースが多くなればなるほど、ミスに対し敏感にもなります。

そうなるとミスをしない為に組織を最適化・合理化していき、結果的に硬直化してしまいがちです。

他にも過去の実績を否定する事ができなくなったり、「去年出した商品でも十分」と頭でわかっても担当者は確実性を上げる為にリピートしてしまう事もあります。

上場企業ともなれば、さらにその傾向が強まります。

株主が求めるのは10年後の利益よりも目先の利益では短絡的な利益を毀損する様な動きはとても嫌がります。

こういった部分が大手にとってジレンマで、所属している人たちが行動しずらい部分です。

それも勝機を見出せる要因だし、その差が小さなブランドにとっては数少ない強みにもなります。

アイデア検証する時点で「大企業が出来そうにないことやっているか?」って問いかけするのもいいですね。

明確な課題解決ってだけではなく、新しい価値観を提案するってのもアパレルの楽しみだと思うので、新規事業を検討中の方はご一考してみてはいかがでしょうか。

しゅんたろう
About しゅんたろう 45 Articles
1986年生まれ。 マロニエファッションデザイン卒業後、OEM企業での企画営業を経てMARKSTYLER社に入社、営業/MDを経験後、新規ブランド開発部門にて部門長としてブランド開発を行う。 退職後、CLANE DESIGNの立ち上げに参画し、ブランドマネージャーとして従事 2017年より独立し、1Q86.LLCを設立。 アパレル企業を中心にマーケティング/営業代行、ブランドディレクションを受託。 2018年にはアパレル生産SaaSの[AYATORI]を運営するDeepValleyの創業にも参画し取締役に就任。

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